これから妊活を始める方、一人で悩んでいる方の力になれたらと、妊活の先輩たちの声を集めました。下記のボタンからカテゴリーごとの声をまとめて見ることができますので、ご活用ください。
協力機関:NPO法人Fine
- 私達の妊活法
女性・30代
妊活を続けていくために、夫婦間のコミュニケーションで気を付けたこと
妊活中、私たち夫婦がまずやったことは、私の生理周期を二人で知っておくためのアプリをスマホに入れることでした。お互い自宅から勤務先が遠く、朝早く家を出て、帰りが遅かったために、コミュニケーションを図る方法として、とても手軽で助けられました。
また休みの日には、二人でお酒を飲みに行ったり、キャンプや旅行へ行ったりするなど、二人の時間を思いきり楽しむといったメリハリをつけながら、夫婦間のコミュニケーションを良好にすることも心がけていました。このようにコミュニケーションを大切にしていても、妊活を続ける間に、体調や心の揺らぎでイライラしてしまうこともありました。
そんな時には、心にあるモヤモヤを自分の中に閉じ込めておくのではなく、しっかりと相手に伝えることで、あらためて「妊活は夫婦で取り組んでいくものだ」とお互いに認識し合うことができ、何年も妊活を続けられてこられたのではないかと思います。それからクリニックに通い続けること約4年。待望の赤ちゃんが私のお腹の中に来てくれて、夫は毎月の妊婦健診も出産も自ら望んで立ち会ってくれました。
楽しいこと、嬉しいことはもちろん、苦しいこと、悔しいことなど、小さなことでも共有し合うことで、家族がワンチームとしていろんなことも協力して乗り越えていけるような気がしています。 - 私達の妊活法
男性・30代
妊活における夫婦の気持ちのすれ違いについて
結婚して約1年経過した32歳あたりで子どもを作ることを意識し始めました。
まず妻がアプリで月経周期や体温測定を始め、私もそれを横で見ながら「大変だな」と、今振り返ると他人事として捉えていたように思います。約1年は自分たちでスケジュールを管理しながら、タイミングを取っていました。時々体温を測ることを忘れてしまったり、排卵日を数日過ぎてしまっていたりと、あまり細かくは管理できていませんでした。しかし、毎月妻に生理が来たのと、周囲の友人の出産ラッシュが続いたのとで、私たち夫婦は若干焦りのようなものを感じていました。
また、タイミングが思ったように取れなかったり、サプリメントを摂り忘れたりなども積み重なり、次第に言い合いになることも多くなりました。このままだとお互いにストレスを溜めるだけだと思い、二人の妊活に関する「やることリスト」を明確にし、共有のカレンダーに入れていくコミュニケーションで徐々に関係を修復していきました。細かいこともこまめに書き記していく一種の共同作業が、私たち夫婦にとってよかったと感じました。
約2年におよぶ不妊治療の結果、子どもを授かることができました。
もちろんそれまでにつらいこともたくさんありましたが、積極的に夫婦でコミュニケーションをとっていたことがすれ違いをなくし、私たちを前に進めました。振り返ってみると、妊活は私たち夫婦にとって大切な経験になったと感じています。 - 検査のきっかけ
女性・30代
本格的に妊活を始めようと決めた時
私たちカップルがちょうど30歳になったころ、二人でワイワイしながら子どもを育てる家族像がイメージできたことをきっかけに、結婚を決めました。結婚と同時に妊活をスタートさせたため、「もし子どもがここにいたら」や「子どもの結婚式には」といった話で盛り上がっていたのを覚えています。
とはいえ、なかなか自然に授からないので心配になり、近所のクリニックで指導を受けながら妊活を進めていこうと私の中で決めたのは、入籍して1年に満たない頃でした。仕事も忙しく、毎月不順ながらもやってくる生理にモヤモヤしていたので、思いきってクリニックを受診し、その日の夜に夫に事後報告で「本格的に妊活したい」と伝えました。夫も「必要であれば俺も行くよ」と同意してくれて、うれしかったです。その後、私たちの妊活は人工授精に進み、夫の協力なくして進むことができない状況になりましたが、最後の最後まで夫は前向きに一緒に取り組んでくれました。妊活4年後に赤ちゃんをこの手に抱くことができ、今では妊活を始めた当初に二人で描いていた家族像をそのまま楽しんでいます。 - 私達の妊活法
男性・40代
身近なアクティビティでストレス解消
今思えば、私たち夫婦は一緒にささやかなアクティビティを楽しむことで不妊治療のストレスを解消していたように思います。週末の散歩が日頃のアクティビティでしたが、ちょっと遠めの目的地を設定したり、普段歩かない道を使ってみたりなど、工夫をしながら楽しんでいました。
散歩以外では、時々美術館をハシゴしたり、舞台パフォーマンスを見てはしゃいだり、クラシックコンサートで癒されたり、日帰りバスツアーに参加したりと、ジャンルを問わず手軽にできるアクティビティを、いろいろ楽しんでいたと思います。
また、私たちは自宅から約2時間かかる遠方のクリニックで治療をしていましたが、その先まで足をのばし、ぶらりとハイキングをしたことも覚えています。治療中は何かとつらいこともありましたが、こうした二人の体験は、今でも話題にのぼるくらいよい思い出になっています。 - 私達の妊活法
女性・30代
妊活・不妊治療で心が疲れないために
私は、28歳から34歳まで不妊治療をしました。
治療中は自分の感情にふたをせず、素直になることを心掛けていました。
気合いを入れてタイミングをとっていたのにリセットした時、自分たちより後から結婚した友人に子どもができた時、初めて陽性反応が出たにもかかわらず稽留流産となってしまった時。
つらいことはたくさんありましたが、いつでもどんなことでもパートナーと共有して、目いっぱい悲しみ、泣きました。パートナーも、その時感じたことや思いを話してくれました。
共通の趣味でもあるおいしいものを食べながら、お互い話して聴く。
そうやって私はその都度、感情のリセットをすることができたため、心を疲れさせることなく6年もの長い間、妊活・不妊治療に向き合うことができました。
2度の採卵、3度目の移植で妊娠・出産することができました。 - 不妊検査について
男性・30代
体の状態を知ることの大切さ
最初は、女性ばかりのクリニックに行くことに抵抗がありました。
また、自分の男性としての能力を測られるような怖さもありましたし、精液検査は日時を決められてできるものか不安もありました。
しかし、妻から「きちんと夫婦の体の状態を確認した上で取り組まないと無駄な治療をする可能性もある」と言われたことで受診を決意しました。
私はクリニックでの採精を希望しており、採精室の衛生面や設備も気になっていましたが、妻が私の希望を考慮したクリニックを探してくれたことも受診に踏み出せた理由の一つです。
受診したクリニックでは、採精室は端に位置し、人の行き来も少なくいろいろ考えずに済みました。
検査して医師からの説明を聞いたことで、不妊治療を自分ごととして考えられましたし、何となく見聞きしていた妊活に関するあいまいだった情報を正しく知ることがきてよかったです。
治療を始めてからも、採精のプレッシャーや検査結果に一喜一憂することはありましたが、夫婦の体の状態を把握しながら治療に取り組むことで、後悔が少ない治療ができたと思っています。 - 不妊検査について
女性・30代
外から見えないことを調べる大切さ
私が妊活を始めたのは30代後半でしたが、それまで生理周期が乱れることもなく気になることは何もなかったので、その気になればいつでも妊娠できると思っていました。
婦人科検診も受けていなかったので、まずは検査だけでもと軽い気持ちで検査に行ったところ、子宮筋腫やホルモン数値が基準内に収まっていないことなどを指摘されショックを受けました。
一方で、医師に治療の選択肢を示していただき、自身の体の状況を知っておくと対処できることもあるのだ、と安心もしました。女性は男性に比べて検査項目も多く、聞いたこともない検査もあり、インターネットなどで調べた情報で勝手に怖くなったりもしましたが、痛いと聞いていたものが自分にはそれほどでもなかったり、その逆もありました。私は一度痛い検査を経験した後「痛みに弱い」と伝えるようしたので、看護師さんが手を握ってくださったり、お薬で調整してくださったりしたこともありました。
時間はかかりましたが、私は結果として出産することができました。根拠のない自信で検査を後回しにしていたら、適切な治療を受けるまでにもっと遠回りしていたかもしれません。検査によっていくつかの問題は見つかりましたが、対処を考えながら取り組めたのでよかったです。 - 不妊検査について
男性・30代
夫婦でともに検査をしていれば
私たち夫婦が結婚したのは妻が36歳の時で、もしすぐに出産したとしても、既に高齢出産といわれる年齢でした。妻はクリニックで一通りの検査をしましたが異常はなく、私も検査をした方がよいのではと思ったのですが、妻に「そこまでしなくても」と言われたことと、まさか自分に問題があるとは本気で思っていなかったので、その時は検査をしませんでした。
しかし、結婚から2年後、クリニックから精液検査をすすめられて検査をした結果、私の精子数はWHOの基準値の1/10以下であり、不妊の原因が私にあることが判明しました。
女性は35歳から妊娠率が下がっていくので、2年間を無駄にしたことにより、子どもを授かる可能性は確実に下がってしまいました。
私たち夫婦はその後、顕微授精により無事に子どもを授かることができましたが、もし授かることがなかったら、一生このことを後悔し続けていたに違いありません。
不妊の原因が男性にもある確率は48%といわれています。私のようにならないよう、子どもがほしいと思ったらすぐに夫婦で一緒に検査を受けてほしいと思います。 - 不妊治療について
男性・40代
不妊治療4年目で男性不妊治療へ
妻の通院するクリニックで精液検査を受けていて、数値はよい時もあればWHOの基準ギリギリの時もありましたが、医師からは「このくらいなら大丈夫でしょう」と言われ、特に問題があるという認識はありませんでした。ところが不妊治療も4年目を迎え、体外受精、顕微授精をしても授からずに悩んでいた時、知り合いから男性不妊専門の泌尿器科への受診をすすめられ、そのクリニックで検査すると、精索静脈瘤が見つかりました。不妊治療は女性に負担が大きい治療で、男性のできることは少ないと思っていたので、自分にもできることがあったという思いから、その場で除去手術を決断しました。
その後、精液所見は改善しましたがすぐには授からず、体外受精、顕微授精を続け、流産を一度経験した後にようやく男児を授かりました。
もっと早くに男性不妊専門の泌尿器科を受診していたらと思う時もあります。
男性も女性に任せっきりにするのではなく、情報収集が必要だと感じました。 - 不妊治療について
男性・30代
通院日には、できるだけ夫婦でクリニックへ
私も子どもがほしかったということもあり、特に恥ずかしさなどはなく妻と一緒に不妊治療専門クリニックへ行きました。
まず驚いたのは、待合室にずらりとイスが並べられ、多くの人が待っているという状況でした。
しかも、女性ばかりで男性は一人もいません。右も左もわからない環境でしたが、夫婦ともに検査からスタートしました。私のクリニックでの検査は、血液検査、精液検査、触診のみで終わりました。
検査の結果は可もなく不可もなくといった感じで、特に具体的に治療をするというよりは、規則正しい生活をして、適度な運動をして健康的に過ごしましょうという拍子抜けするような内容でした。
体質改善のための漢方やサプリメントもすすめていただき、購入しました。
妻が毎週のようにクリニックに通っているのを見ていると、私にできることはないのかとただただ自分が無力であることを感じていました。土日に妻が通院する際に付き添うことぐらいしか当時の私にはできなかったので、可能な限り一緒に行くようにしました。不妊治療で子どもを授かりましたが、後にも先にも私が妻と同時にできる唯一の治療が「一緒に通院すること」だったと思います。